学童保育は、習い事のように「入りたいので来週からお願いします」といった感じの場所ではありません。
お子さんが年長になる頃から、少しずつ情報収集をはじめるなど、いわゆる”保活“が必要な施設です。
認可保育園のように、自治体に申し込みをするところも、特に公設の学童ではあるのかもしれませんが、今回は「各施設に申し込みをするタイプの学童」について、保育園年長の一年間における保活を時系列で紹介します。
学童保育に入るために保護者がすること
年長になった頃から考える保護者が考えるスケジュールをご紹介していきます。
【春~夏前】通える範囲にどんな学童があるか調べよう
お子さんが年長クラスになると、あらゆる場面で「小学校に向けて」考えていく機会が増えて行きますよね。
ランドセルは?勉強スペースは?字は書けた方が良いのかな…?
その考えることのリストの一つとして、学童を含め子どもの「放課後の過ごし方」について少しずつご家庭で話し合いをはじめて見てください。
方法は学童だけではありませんが、「学童に入れようかな?」という選択肢も出ている場合は、公設・民間さまざまな施設について、インターネットや口コミ、自治体などで調べ始めてみてください。
具体例
・小学校(公立の場合、お子さんの通う予定の小学校)がどこの学童施設の管轄にあたるのか調べてみる(時に学童が遠方であったり校区外に位置する場合もあります)
・複数候補がある場合、立地や保育時間や保育料など、インターネットで得られそうな情報を時々見て、ある程度希望施設を絞っておく
・保育園の先生や、年上の兄姉をもつ保育園のママ友などに、卒園した子の放課後の過ごし方について少し聞いてみる
・待機児童が多い地域は、自治体の情報などもこまめにチェック
まずは、少しずつママが「学童について知るきっかけをつくる」ところからはじめてみましょう。
通勤時間やお迎えの時に、短時間でできることが多いです。
【夏休み】夏祭りに参加してみたり、公開保育があれば行ってみる
夏休みは、学童の子どもたちが地域のお祭りで出店や舞台に参加していたり、地域の子どもたち(未就学や学童に行っていない小学生)を対象に施設の開放や一緒に遊ぶ機会を設けていることもありました。
もちろん、やっていればですが、地域の掲示板やホームページで案内を見つけたら親子で参加をしてみると、雰囲気がつかみやすいかと思います。
【秋~初冬】就学時健診で情報をゲット!説明会などが始まります
秋には新1年生が一同に小学校に集まる日、就学時健診があります。
私のいた学童や近隣の学童では、その日に学校付近で学童の案内パンフレットを配っていました。
学童の簡単な紹介の他、説明会の日程や見学についての案内ももちろん封入!
場所によってはビラ配布が禁止されていたり、そういった活動をしない所もありますので、就学時健診が終わってもなにも情報が無かったら、施設に「入所を検討している」という旨の連絡を入れてみる一つのタイミングかと思います。
説明会の有無を聞き、なければ見学の申し込みや、その施設の申し込み方法を聞いてみると良いでしょう。
【冬休み前後】年末or年明けには入所説明会!迷っている場合はとりあえず行ってみて!
年末または年明け頃には、私のいた所やその周辺施設でも順次入所説明会を開催していました。
小学校の冬休みは、子どもたちが一日学童にいて学童がバタバタしているので、具体的には12月の中旬頃か1月の2週目頃~といった日取りでした。
なかには「○○小学校に行く場合は、△△学童か□□学童かを選べる」というパターンもあったので、そういった施設では説明会開催日時をずらしていました。
可能であれば両方参加して説明を聞かれると良いと思います。
ここでいう入所説明会とは、入ることが決まった家庭向けのものではなく、誰でも参加できる説明会です。
指導員に直接質問出来るチャンス!
「学童ってどんなところだろう?」
「まだ入るか悩んでいる…」
「ちょっと先生や施設の雰囲気を見てみたいな」
といった理由での参加ももちろんOKです!
より詳しい資料がもらえたり、直接職員に質問をすることもできますので、情報収集にぜひ足を運んでみてくださいね。
学童の入所説明会は、平日の夜や土曜日など比較的多くの保護者の方が参加しやすい日程が設定されているかと思いますが、どうしても都合がつかない場合や情報を逃してしまった場合は、個別に連絡をすると説明や見学を受け入れてもらえるかと思います。
(ただ、平日の学童終了後の遅い時間や、保育中だと簡単な説明となってしまうこともありますので、可能な限り設定された日に出向いてみてくださいね。)
私のいた施設では、入所説明会の間には、在所している子どもたち(保護者会役員の子どもなど)が来ていて、説明会をしている周辺のスペースで子どもたちが幼児さんの遊び相手をしていました。
「なんとなく説明会に来てみたけど、(その関わりを通して)子どもが“楽しかった、学童行きたい”と言うから預けることを決めました」という保護者の方もおられました。
逆に良くない面が見える場合もあるかと思いますが、それも含めて、雰囲気や子ども同士の関わりも見て感じることができるのも、説明会に参加する大きな意義だと思います!
【2月頃】入所希望の場合は手続きを!希望者が多い場合は調整がかかることも
説明会や体験などで、年長児親子に少し学童を知ってもらったうえで、最終的には概要や保育料なども含めて、学童を利用されるかどうかを1月頃には決めておかれると良いと思います。
というのも、入所を希望する場合には2月頃には手続きが始まります。
私のいた施設においては、説明会や個別に取りに来てもらった方にわたす資料に申込用紙が入っていたので(入所者が例年多い保育園には資料を置いてもらっていたので、保育園で入手可能な場合も)それに記入し持ってきてもらっていました。
申し込みは、定員まで先着順で決定する場合もありますし、希望者が多かった場合にはさまざまな状況を考慮して優先順位が決まる場合もあります。(認可保育園のシステムと似ていますね。)
兄弟姉妹がいる場合は優遇される?!
一概には言えませんが、母子家庭などの単身家庭や、すでに上の子が学童に入っている家庭、他の学童が遠かったり両親の勤務時間的に他の機関の利用が難しいと考えられる家庭などの子どもが優先的に入れたりします。
そういった場合、入れなかった家庭には他の手段を探してもらわなくてはいけないため、近隣の学童同士で枠がまだあいていないかを調整したり、場合によっては職員を増やせないかを考えたりしていましたが、ほとんどの場合定員オーバーで入れなかった場合には、各家庭で他の手段を当たってもらうことになります。
小学校に併設されている「放課後児童クラブ」や、認可外保育施設が学童サービスをしているところなど、特に都市部にはいろいろな施設があるかと思いますので、念のために決定まは可能性のあるところは一通り見られておくことをおすすめします。
【3月上旬】入所決定者は関連手続きや面談で忙しい!
3月はお子さんは保育園で卒園式に向けてや、小学校の入学準備に年度末のお仕事に、なにかと忙しい時期ではありますが、学童に入ることが決まった場合には、学童の手続きも並行して進めていくことになる時期です。
まず、多くの場合は、決定者向けの説明会があるかと思います。
ここでは、お金の支払い方法についてや春休みから始まる保育についてや、入所したら必要となる物や準備について、より具体的な説明を聞きます。
またここに集まっているメンバーが、これから数年間、ともに学童ライフを送っていくお友だちたち(とその保護者)です。ぐっと「もうすぐ学童に行くんだなー」という実感が湧く機会となるかと思います。
そして、期日までに、細々とした書類を書くとともに、時に指定銀行の口座開設や準備物の購入にさまざまな場所へ足を運ぶことになります。
あ、おそらく保育園や学校に入るときほど買いに行くものはないとは思いますが、施設によってはコップ・ナップサック・上履きなんかがあると初日からスムーズです。
また、個別面談がある場合もあります。
といっても、お受験のような構えて臨むものではなく、お子さんが自分で名前や好きな遊びを教えてくれるか少しお話しさせてもらったり、体調面や性格面について必要な配慮はないかや、全体説明会で聞ききれなかった疑問などが残っていないかなど、親・子・指導員で、和やかに会話するような形で面談していました。
少し忙しくなりますが、学童関連の手続きや来所はあまり気を張らずに、楽しく立ち寄ってもらうと良いと思います♪
【卒園後~春休み】学童生活の始まりです!保育料は日割り実費の場合も
感動の保育園の卒園式。
でも、お子さんはその年度の3/31まで保育園に在籍していることになるので、ぎりぎりまで保育園に通うこともできるでしょう。
でも、同時に、私のいた民間学童保育やその周辺では、保育園の卒園式翌日くらいから、「プレ学童児」として学童に行くことも可能でした!
最終日まで保育園生活を楽しむか、早めに学童に少しずつ慣れていくか…どちらでも大丈夫。
ちなみに学童では、慣らし保育のように「はじめは午前中だけ」といったルールも特にありませんでしたので、保育園同様保護者の方はお仕事に行ってもらうこともできますよ。
子どもははじめは少し緊張してますが…、子どもの順応力はすごいです!あっという間になれていく子も多いです。
もちろんこれも施設の方針によって異なりますが、この時期はまだ正式に学童児にはなっていないので、保育料を日割りで支払いという場合もあるかと思います。
決まるかドキドキ、決まったらそれはそれで2月頃からバタバタと、慌ただしく春はやってきますが、学童では先輩となる子どもたちが新1年生の新たなお友だちの入所を今か今かと待っています。みんなお世話がしたくて仕方ないようです♪
何かと不安ごとや気になることもあるかと思いますが、些細なことでもいつでも学童に寄ったり電話などで問い合わせをしてみてくださいね。
保活・手続きまとめ
待機児童の多い激戦区や、公的機関の保活についての詳しいことはわからず申し訳ないのですが、「その施設に申し込みを行えばOK」の民間施設の場合、こういった流れで保活や手続きに動いていく場合が多いかと思います。
小学校入学と時期が重なるためたしかに大変ではありますが、でも、安心してください!おそらく、保育園入園の際の保活よりは大分書類も少なく動きもラク…なはずです!
もちろん全体のルールはある程度ありますが、学童はアットホームな施設である分、各家庭の状況に応じた融通はある程度はきくのもメリットです。無理なくゆっくり進めていってくださいね。