共働き家庭のお子さんで、小学校に入ると放課後は鍵を持ってお留守番…!?「それは不安…!」というご家庭の選択肢の一つに、学校終了後に子どもを見てもらえる「学童保育」という居場所があるのをご存じですか?
前回の記事(⇒学童保育ってどんな所?1日or夏休みのスケジュール・費用面を元学童職員がズバリお答えします!)では、学童保育の基本的なことについて紹介させていただきました。
今回は、もう一歩具体的な入所(学童に入ることです)にあたって気になる
・保護者会→子どもが入ったら私たち保護者にも役員や行事があるの?
を中心に、元学童の指導員をしていた私(あずみ)が紹介させていただきます。
なお、できるだけ詳しく解説させていただきますが、こちらの記事はあくまで私が知る範囲(関西の民間学童を中心とした実例)での紹介となりますので、実際に入所をお考えの年長児さんの保護者の方は、必ずお住まいの自治体や該当の施設の方針などを調べてみてくださいね。
「保護者会って何?」学童保育の運営には、実はパパ・ママパワーがとっても重要!
学童保育は、簡単に言うと「学校が終わった後(放課後)に子どもを預かってもらえる、小学生版の保育園」のようなものです。
子どもたちは、学校から「ただいま」と学童に帰ってきて、宿題をしたり楽しく遊んだりしながら、保護者の方のお仕事が終わるまで「第二のおうち」として学童で過ごします。
夏休みなどの長期休暇は、朝から夕方までを学童で過ごすことも。
子どもを預けて(基本は学校から直接向かうので保護者の送りは不要です)お迎えに行って、様子を子ども自身や学童の先生である指導員から聞いて…と、保護者の役割は一見保育園時代と変わらないように思えます。
しかし、地域や施設によりますが、学童においては保育園とは異なって、保護者の方が運営に大きく関わることになります!
簡単に言うと、保育園や学校では先生が中心となって(あるいは先生だけで)行ってくれる、バザーの出店やクリスマス会の下準備や運営、キャンプなど大型行事の引率・見守り、にいたるまで、会議やさまざまな集まりの下準備からマイク進行にいたるまでを、保護者の方が担当制(あるいは順番)で担っていくのです。
保護者会活動の具体例!役員は大変?!
「保護者会」という言葉自体は、本来は子どもを預けている保護者全体からなるグループの名称ですが、無理なくで結構ですがその大人のメンバーが中心となって話し合いや運営をしていく活動を「保護者会活動」と言います。
私のいた施設では、たとえば以下のような役割がありました。
【役員の仕事…立候補や選挙で選出された保護者】
・保護者会会長…役員会・保護者会(月1~各月くらいでありました)の企画・呼びかけ・進行、さまざまな行事でのあいさつ
・副会長…会長の補佐
・会計…バザーや活動費など、保護者会中心となって行った取り組みに対しての会計(私のいたところでは、保育料など施設運営に関わる金銭関係は指導員が出納していましたが、小さな施設ではこれも保護者会がしていたケースもありました。)
・広報…新入所児を募るためや学童を知ってもらうため、ホームページやチラシを考えたり地域のイベントで呼びかけをしたりする役割
・書記…会議録の作成や、保護者会だよりの発行
次に保護者会全体で分担するものはこちら
【保護者会全体で分担する役割】
・バザー、地域の祭での出店などの企画~運営…売る物を考える、値段決めや看板の作成、材料の準備、当日の店番
・キャンプ係…キャンプは多くの保護者が参加する行事でしたが、その中でも中心にスケジュールや安全に配慮しながら動いてもらう係(下見、山道散策のポイント毎の誘導、クッキングの補助、キャンプファイヤーの枠組み作りや安全管理など)
・その他行事の企画・進行…クリスマス会や卒所行事(学童を卒業する子どもの送別会)など
役員は、ある程度の人数がいる学童では、とりあえずは「1年生で入って早々に大変な役が当たった!」ということはないかと思います。
学童にも慣れ、子どもたちの顔や一通りの行事を把握している先輩に任せられるので安心です。
役員は比較的忙しく、ある意味「本業(各保護者のお仕事)、よりも会議は緊張する…」なんて声も聞かれましたが、これが意外と本業での得意分野を活かしたり、保護者間交流を楽しんで自ら引き受けて活動してくれる場合も多いのです!
まずは、月1回程度の短時間の会議や、行事の際は担当になった時間に顔を出してみるところからでOKかと思います!)他の保護者の方と話したり、「子どものお友だちはどんな子なのかな?」と新たな発見を目指す感じで、気軽に参加してみてくださいね。
学童に入ったら保護者会は絶対なの…?
保護者会の活動が活発な学童では、なんらかの行事や活動の分担は初年度からまわってくるかと思います。これが負担・不安という保護者の方も正直多かったです。
でも!大前提として、学童ではほとんどの方がフルタイムで働かれていて常時保護者会の役割にどっぷり力を入れることは難しい環境です。
会議は土曜日の夜など多くの方が集まりやすい時間帯に、もちろん子どもを連れてきてもOKでした。
そして、各家庭事情が異なりますので、出られるときだけでOKです。
(たまに「保護者会活動は毎回出席必須!」という学童もあるという噂を聞きますが…。学童という施設の性質上、正直私自身これはしんどいのでは、と思います…。保護者会の圧があまりにも強いと感じた場合には、仕事のことや下の子が小さいなど参加が難しい事情を、指導員に相談されてみてくださいね…!)
学童保育で保護者会が大きなパワーとなる理由…
ここで、「職員(指導員)は何をしているのか」という疑問を持たれる方もおられるかと思います。
お金をもらって学童の仕事をしている指導員がいるのに、ボランティアの保護者の役割が大きいですよね…。
保護者会のなかった保育園出身の方にはイメージが湧きにくいかもしれませんが、学童は「みんなで子どもを育てていく場所」です。
最近では「指導員は有資格者で!」など基準が変わってきている学童ですが、元々は学童という場所では、指導員不在の時間帯には保護者が順番に子どもの見守りをしていた施設もあったようです。
なので、指導員は保育、まわりのことは保護者の方に担ってもらうことで、子どもたちに円滑で楽しい行事をつくっていくことができるのです。
保護者の方の視点や議論から、学童をもっと盛り上げていくことができるのです!
「こんな行事や取り組みがあったらいいな」
「こんな反省点があったから、ここを変えた方が良いのでは」
「日々の保育をもっとこのようにしてほしい」
といった、保護者の方々の日々の思いや気づきで、学童をより子どもたちや保護者の方にとって心地良く楽しい場所にしていけるのです!
指導員、保護者。
それぞれ立場は違いますが、それぞれの役割や目線を大事にしながら、「子どものための学童」を一緒に作っていく原動力として、実際に会議や行事に参加してもらっています。
「郷に入れば郷に従え」どこでも新しい環境に入れば、ある程度は受け入れなければならないこの言葉…。
しかし、保護者の方々が運営に積極的に関わるこのシステムがある学童においては、「預けっぱなし」となる状況よりも「近くで子どもたちの様子を感じられ、親や子が求める学童像を一緒に作っていける」というやりがい・安心感も大きいのではないでしょうか。
保護者会活動まとめ
ちょっと堅苦しくなってしまいましたが、実際ママ友のような気軽に話せる仲間ができることで自然と顔見知りになれる関係からパパ・ママたちに「ラッキー」や「エンジョイ」が訪れるケースも多いようでした!
そして、どこの施設でも、子どもの個性同様保護者もさまざま、コミュニケーションや人付き合いの得意不得意があるのは当然です。
「バリバリに」でなくとも「それなりに」様子を見ながら、パパ・ママも少しずつ慣れて行かれるとよいかと思います。無理はせずに(^^)
また、今回民間学童の例を紹介させていただいていますが、私が知る範囲でも、公設(学校敷地内など)の学童では「保護者会がまったくない」という施設もありました。
また、サービスに力を入れていて「保護者負担ゼロ」を謳う施設もありますので、本当にいろいろかと思います。
私見ですが一つの目安として、説明会に行ってみたときに、保護者会の役員さんがいろいろな話をされたり複数名出席されている施設は、結構活動が活発なのかな?という目安になるのではないでしょうか。
ひとつ、ご参考までに…♪
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